「帰省と新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷被害」に関する意識調査

【帰省による誹謗中傷の実態】今年のお盆は"帰省ブルー"だけではない!新型コロナウイルスの恐怖は感染だけでなく、"誹謗中傷"も!?

この度、ゼネラルリサーチ株式会社(代表取締役:五條 寿朗、本社:東京都渋谷区)は、「帰省と新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷被害」に関する意識調査を帰省先が関東圏外の方を対象に実施しました。

新型コロナウイルスの感染拡大が続くため、今年の夏はいつもと違う夏になったのではないでしょうか?
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐという目的だけでなく、帰省することで誹謗中傷の被害にあわないために、今年のお盆は例年と違い、帰省をしなかった方も多いでしょう。

お盆期間中の公共交通機関の状況は、高速道路の交通状況は昨年と比べ交通量が33%減、新幹線・特急列車の利用状況が前年比77%減少したことが分かり、今年のお盆は新型コロナウイルスの影響を受け、帰省をしなかった方が多いことが分かります。

※【参照元:「NEXCO西日本」https://corp.w-nexco.co.jp/corporate/release/hq/r2/0817a//「JR東日本」https://www.jreast.co.jp/press/2020/20200818_ho01.pdf

最近では、都内から地方に帰省した方が中傷ビラを貼られたり、感染者が出た企業に対してもクレームの電話が入ったりと、新型コロナウイルスによる誹謗中傷が問題となっています。

では、今年のお盆はどのくらいの方が帰省したのでしょうか?
また、実際に新型コロナウイルスによる誹謗中傷を受けたことがある方はどのくらいいるのでしょうか?

そこで、ゼネラルリサーチ株式会社では、帰省先が関東圏外の方を対象に、「帰省と新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷被害」に関する意識調査を実施しました。

調査結果のポイント

1.8割近くが今年のお盆に帰省しなかったと判明
2.約5人に1人が帰省による誹謗中傷被害を受けていると判明
3.帰省以外でも起きる新型コロナウイルスによる誹謗中傷
4.新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷についての世間の声
5.総括

1.今年のお盆の帰省状況が明らかに

はじめに、今年のお盆に帰省した方はどのくらいいるのか伺ってみました。

<図1>誹謗中傷

「今年のお盆は帰省しましたか?」と質問したところ、8割近くの方が『いいえ(75.7%)』と回答しました。
では、帰省しなかった理由は何なのでしょうか?

■お盆に帰省しなかった理由
・周囲の目が気になるから(20代/女性/愛知県)
・お盆は混むので新幹線などが心配で別の月に考えています(30代/女性/東京都)
・感染者が多い地域から高齢者が多い地域に帰るのは危険と判断したから(40代/男性/福岡県)
・親にコロナを感染させたくなかったから(40代/男性/東京都)

親や身内への感染リスクを懸念して、新型コロナウイルスを持ち込まないようにと注意を払って帰省しなかった方が多いようです。
また、周りの目を気にして帰省を諦めた方もいることから、新型コロナウイルスが終息してから帰省しようと考えている方も多いのかもしれません。

今年のお盆は帰省しなかった方が多いことが分かりましたが、帰省しなかったことで「良かった」と思うことは何なのでしょうか?

<図2>誹謗中傷

「新型コロナウイルスにより、帰省をしなかったことで良かったと思うことは何ですか?」と質問したところ、『出費が抑えられた(32.8%)』と回答した方が最も多く、次いで『時間を自由に使うことができた(24.2%)』『受けるかもしれない誹謗中傷を回避できた(16.7%)』『帰省ブルーを回避できた(8.2%)』と続きました。

帰省先までの距離が長い方だと、新幹線や飛行機といった交通機関を利用する必要があるので1回の帰省で多くのお金がかかりますよね。
さらには、帰省することで誹謗中傷や嫌がらせを周りから受ける可能性を回避できたと考える方もいるようです。
新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷について、一部報道でも取り上げられていたことから、自分だけでなく身内にも被害が及ばないよう懸念していたのかもしれません。

また、帰省が無くなったことで"帰省ブルー"を回避できたと思う方もいることが分かりました。
新型コロナウイルスを理由に今年の帰省ブルーを回避することで、金銭的にも心にも余裕を持てたという方がいるのではないかと思います。

リンク:https://general-research.co.jp/report14/

コロナ禍でも、やむを得ず帰省した方や、しっかりと感染予防対策をしたうえで帰省した方も多くいるでしょう。
では、帰省した方はどのようなことに注意して帰省したのでしょうか?

「帰省の際に注意したことはありますか?(複数回答可)」と質問したところ、『帰省先での外出を控えた(44.8%)』と回答した方が最も多く、次いで『公共交通機関を使わず、車で帰省した(39.9%)』『帰省先で人と会うのを極力控えた(38.7%)』『帰省することを周りに言わなかった(34.7%)』『帰省する旨をSNSなどで投稿しなかった(23.4%)』『帰省期間を例年より短くした(21.8%)』と続きました。

帰省した方も感染予防対策に十分に注意を払っていたことで、いつもより神経を使ったのではないでしょうか。
予防意識を持ちつつ、自分や家族に迷惑をかけないよう帰省する旨を周りに伝えることを避けた方もいるようです。

2.帰省による誹謗中傷被害について

お盆に入るにあたり、各都道府県や自治体の中でもお盆による帰省について意見が割れました。
帰省を控えることや、帰省しても大人数での同窓会などを控えるよう促す地域がある中で、帰省したことで周りから誹謗中傷を受けるといった被害もありました。
では実際に、帰省したことで誹謗中傷の被害にあった方はどのくらいいるのでしょうか

<図3>誹謗中傷

そこで、「帰省したことで、誹謗中傷の被害にあいましたか?」と質問したところ、2割以上の方が『はい(20.6%)』と回答しました。

約5人に1人もの方が、帰省時に誹謗中傷の被害にあっているようです。
具体的にどのような被害にあったのでしょう。詳しく聞いてみました。

■帰省時に受けた誹謗中傷の被害について
・このご時世に帰省すんなとか帰れとか悪口を言われた(20代/女性/鳥取県)
・石を投げられた(30代/男性/北海道)
・周囲の人から冷ややかな言葉があった(40代/男性/大阪府)
・面と向かって「早く帰って」と言われた(50代/男性/北海道)
・非難の落書きを郵便受けに投げ込まれた(60代/男性/大阪府)

帰省したことに対して冷たい言葉を浴びるだけでなく、石を投げられたり、郵便受けに心無い言葉を書いた落書きを入れられたりと、場合によっては傷害などの事件になりかねない誹謗中傷を受けた方がいるということが分かりました。

では、誹謗中傷を受けた方々はどういった対策をとったのでしょうか?

<図4>誹謗中傷

「誹謗中傷を受け、どのように対策をしましたか?(複数回答可)」と質問したところ、『家族や友人に相談(52.9%)』と回答した方が最も多く、次いで『警察に相談(27.5%)』『役所などにある新型コロナウイルスに関する窓口に相談(19.6%)』『何もしていない(15.7%)』『引越し(13.7%)』『学校または勤めている企業に相談(9.8%)』『友人宅に宿泊(9.8%)』と続きました。

家族や友人に相談するだけでなく、警察や自治体などが開設している窓口に相談してみるのも一つの手かもしれませんね。
さらには、誹謗中傷を受け"引越し"を余儀なくされた方もいることが分かりました。
近所の人たちに噂が回ってしまい、引越しせざるを得ない状況に追い込まれてしまった方もいるのかもしれません。

3.帰省以外でも起きる新型コロナウイルスによる誹謗中傷

先ほどの調査で、帰省したことで誹謗中傷を受けた方が2割以上いることが分かりましたが、知人や友人で誹謗中傷を受けていたという方はどのくらいいるのでしょうか?

<図5>誹謗中傷

「知人や友人で、新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷を受けた方はいますか?」と質問したところ、10.8%の方が『はい(10.8%)』と回答しました。

約10人に1人の割合で、知人や友人が新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷を受けてるようです。
では、どのような誹謗中傷だったのかを詳しく聞いてみました。

■知人や友人が受けた誹謗中傷とは?
・同じ会社内で陽性者が出た際にSNS上や地域内で会社名を名指しして非難されることがあった(20代/女性/愛知県)
・コロナウイルスにかかった友人がSNSでざまぁみろとか自業自得など心ない言葉を言われていた(20代/女性/鳥取県)
・県外ナンバーであることで絡まれた(40代/男性/神奈川県)
・名前や職業や子どもの事が拡散された(50代/男性/鳥取県)
・濃厚接触者で自宅待機していたら家の回りに人が集まりSNSで拡散された(60代/女性/神奈川県)

SNS上で心無い書き込みが書かれるだけでなく、個人情報なども拡散されてしまうといった被害にあっている方がいることが分かりました。
また、県外ナンバーというだけで、非難されてしまう方もいることから、新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷について深刻であることが分かります。

4.新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷についての世間の声

ここまでの調査で、お盆中の帰省や新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷の状況について知ることができましたが、世間の方々は新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷についてどう思っているのでしょうか?

■新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷について
・誰でも感染するものだし、感染したくて感染しているわけではないのだから誹謗中傷することは良くない(20代/女性/新潟県)
・誹謗中傷する人の言い分が理解できないことはないが、中には自費で検査を受けた上で帰省したりしている人もいるため、事情を知らない人が誹謗中傷するのは良くないと思う(20代/女性/岐阜県)
・これだけウイルスが広まっているのだから自衛するしかない。誹謗中傷は時間の無駄(20代/女性/茨城県)
・誹謗中傷をする人はその自覚がないこともあると思う。誰しもが誹謗中傷する側にもされる側にも簡単になり得る状況だと思う(20代/女性/愛知県)
・誹謗中傷はよくないが、言っている人の気持ちもわかる。来られる側としては不安でたまらないと思う(20代/女性/神奈川県)
・誹謗中傷するのならば、自分がならないように対策した方がよい(30代/男性/埼玉県)
・誹謗中傷を受けた人の個人差があると思う。明らかに無責任な行動をとったり、故意に感染を広めるような行動をとった人であれば、誹謗中傷を受けても仕方がない(40代/男性/宮城県)

総括

新型コロナウイルスの影響で、今年の夏は多くのイベントが中止になったり、お盆での帰省を控える方が多かったりと例年とは違った夏になりました。
帰省をした方でも、帰省先での外出を控えたり、公共交通機関の利用を控えるなどして、予防の意識を持って帰省したようです。
しかし、帰省したことで周りから誹謗中傷を受けたという方も多くいることが分かりました。

新型コロナウイルスがまだ終息に向かっていない今、自分だけが感染予防対策を行っていても、思わぬところで感染してしまうということもあるでしょう。
いつ、どこで感染するか分からず、日に日に感染者が増えている状況を見て、恐怖から心に余裕を持てなくなった方もいると思います。
一人一人の感染予防意識を上げていくことだけでなく、他人への思いやりの気持ちも忘れず持っていきたいですね。

ゼネラルリサーチでは、今後も引き続き調査を継続してまいります。

「帰省と新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷被害」に関する意識調査

  • 調査期間2020年8月20日(木)~ 2020年8月21日(金)
  • 調査方法インターネット調査
  • 調査人数1,032人
  • 調査対象帰省先が関東圏外の方
  • 調査主体ゼネラルリサーチ

ゼネラルリサーチとは

・国内モニター総数1,022万人
・42項目の属性パネルでセグメント設定可能
 ↳調査目的に対して、最適な調査形式・機能をご提案致します。

本件に関する報道関係者からのお問合せ先

会社名 ゼネラルリサーチ株式会社
担当者 広報担当宛
お電話 03-6418-2803
メール pr@general-research.co.jp

リサーチのフルサービスをご提供

お客様には煩わしい作業は発生いたしません。
最初に調査するにあたっての課題のヒアリングを行い、ゼネラルリサーチが調査設計から
アンケート画面作成、データクリーニング・データ納品まで責任を持って対応いたします。
また調査したい内容が具体的に定まっていなくても構いません。
まずは、お気軽にご相談ください。

ご依頼から調査結果までの流れ

  • STEP.01
    現状のヒアリング現状課題の把握
  • STEP.02
    調査種類の選定ヒアリングを基に調査種類を選定
  • STEP.03
    調査票作成調査設問の考察・作成
  • STEP.04
    調査開始~回収各モニターへアンケートを実施
  • STEP.05
    集計データ納品役務のご提供 終了
    ※オプション内容によってレポートのご納品

最短2週間でご納品

  • 調査企画(調査票)とは、いつ・だれに・なにを、どうやってアンケートするのか?という調査の実施要項です。
  • 調査は、平均2~3週間ほどのお時間をいただいております。

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