この度、ゼネラルリサーチ株式会社(代表:五條 寿朗/本社:東京都渋谷区)は、『男性の育児休暇に関する意識調査』を全国の20~40代男女一般有職者1,057名を対象に実施いたしました。
2019年4月に施行の迫る「働き方改革」。今や様々な企業において、女性役職者の活躍、雇用形態など実に多様化してきた勤務形態。その中でも男女問わずライフイベントとして外せない子供の出産において、女性が産休・育児休暇を取得するのは一般的な認識となっているのではないでしょうか。
そこで、厚生労働省からも取得促進の動きがある『男性の育児休暇取得』についての意識調査を行ったところ、驚くべきことに約4人に1人の男性が育児休暇を取得しているという結果になった。
1.育児休暇制度は想定以上に浸透していない
2.男性の育児休暇取得は4人に1人
3.育児休暇取得の重要性として男性はパートナーへの配慮、女性は自身の充実に。
4.育児休暇の取得には周囲の理解が最も重要。
男性・女性ともに一番大きなライフイベントといってもいい子どもの出産。出産時の勤務先での育児休暇制度について調査。意外にも「なかった」という割合が40%以上という結果に。およそ半数の方が出産後の育児の際に休暇がとれない状況下にあった実態が明らかとなった。※図1
<図1> <図2>業界や業種など仕事の内容や企業規模も影響はありそうであるが、併せて行った「子どもの年齢」調査(※図2)によると、7歳以上という回答が69.9%と最も多く、約10年前と比べ、今現在の育児休暇に対する一般認識に至るまでに制度の成熟度や、浸透、企業内での意識などが大きく変わってきたことが伺える結果となった。
そんな中、実際に育児休暇を取得できる環境下において、男性の育児休暇取得について調査。結果をみると意外にも男性の4人に1人約25%の方が、育児休暇を取得しているという結果となり、「取得したかった」とする方を含めると、実に約50%の方が育児休暇の取得に前向きであることがわかった。※図3
<図3>実際に男性が「育児休暇を取得してよかった」と思う事、女性からの「夫が育児休暇を取得してよかった」と思うことの調査を行ったところ、男性からは、「家庭の大変さが分かった」「パートナーの仕事が充実した」など約70%の男性がパートナーに対しての配慮が深まった結果となった。一方で、女性からは「自分の自由な時間が増えた」「社会復帰が早い事で、仕事の遅れが少なかった」など約60%の女性が普段、家事・育児・仕事と24時間絶え間ない生活から抜け出し自身の充実を実感しているという、夫婦間においてバランスの取れた回答が上位を占めた。※図4、5
<図4> <図5>さて、一方でやはり育児休暇の取得には前向きではない、必要としていないという意見があるのも事実であることから、取得をしなかったと回答した方からその理由を調査。約30%を占めたのは「パートナーが取得するから」と想定通りといった結果ではあったが、次いで「収入面の懸念」「仕事が手放せない」と、経済面・仕事面において、男性が取得を考えるには金銭的補助の未成熟や今後のキャリアを考えるうえでは難しいと想定される理由が合わせて40%以上と、現状の国内での働き方を象徴するような回答が集まった。※図6
<図6>
ここまでの調査で、夫婦間ではお互いのライフスタイルを良くする手段として男性が育児休暇をとることで、バランスがとれ充実した家庭生活を送るといったことが想像できそうであるが、やはり収入面での懸念が拭い去れない。そこで、「男性には育児休暇があった方がいいのか」というアンケートを回収した。※図7、8
前述の調査から収入面の懸念は前提としてあるものの、図7では実に85%もの男女が取得に向けて前向きな気持ちを持っていた。また、図8からも分かるように、育児休暇を取得する事で自身を含むパートナーや子どもに対してなど、家庭内にしっかりと目を向け将来的な生活の安定や理解に夫婦ともに重要性を見出しているとも思える結果となった。
<図9>
最後に、「働き方改革」も迫る今、「男性の育児休暇取得の為に何が必要か」(※図9)との問いに対しては、「育児に対する周囲の理解」が最も重要であるとの回答を得た。最近話題にもあがる『マタハラ』や『労働による酷使』などはまさに周囲の理解から改善していける最も身近な「働き方改革」とも言えるのではないでしょうか。
厚生労働省も取得促進に動いている今、企業も個人も何が自身の生活を豊かにする働き方改革に繋がるのかを考えさせられる調査となった。
・国内モニター総数1,022万人
・42項目の属性パネルでセグメント設定可能
↳調査目的に対して、最適な調査形式・機能をご提案致します。
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