この度、ゼネラルリサーチ株式会社(代表取締役:五條 寿朗、本社:東京都渋谷区)は、「国や地方自治体が行った新型コロナウイルスの対応」について調査を、全国10代〜60代の男女を対象に実施いたしました。
世界中で猛威をふるう新型コロナウイルス感染症。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い日本では4月7日に東京など7つの都府県を対象に5月6日までの緊急事態宣言を発令しました。
しかし、4月16日に7つの都府県以外でも感染が広がっていることから、対象地域を全国に拡大することを正式に決めました。
国や地方自治体はさまざまな補償や対策を検討・実施しつつも、報道やSNSで取り上げられているように、釈然としないことで不安が拭い去れない状況が続いています。
では、国や地方自治体が行った対応のなかで、どのような対応が受け入れられ、どのような対応が受け入れ難かったかのでしょうか。
そこで、ゼネラルリサーチ株式会社では、国や地方自治体が行った対応に関しての調査を実施しました。
1.国や地方自治体が実施・実施予定の対応で良かったと思うもの、良くなかったと思うもの
2.登校や出社制限は子どもいる家族世帯55.3%、単身世帯40.9%がかかっている
3.単身世帯は子どものいる家族世帯と比べ、寄り道せずに帰宅する割合が約10%低い
4.年代別│新型コロナウイルス「かからない」「うつさない」の意識について
5.年代別│不要不急の外出自粛について
6.総括
まず、「新型コロナウイルスに関して、国や地方自治体が実施・実施予定の対応で良かったと思うものを教えてください」と質問したところ、『各種イベントの自粛、延期の推奨(27.7%)』『緊急事態宣言(22.5%)』といった回答が上位に挙げられました。
一方で「新型コロナウイルスに関して、国や地方自治体が実施・実施予定の対応で良くなかったと思うものを教えてください」と質問したところ、『全世帯にマスクの配布(47.0%)』と回答した方が最も多い結果となりました。
次点として『事業者や収入が減った世帯へ現金による保証・給付(15.6%)』が挙げられます。
具体的に良かった、良くなかったと思う理由をそれぞれ伺ってみました。
良かったと思うもの
・イベントを自粛することで、クラスターを防げた(栃木県/公務員/20代/女性)
・3密が揃う場所でのイベント自粛を促したことで感染者が増えずに済んだ(千葉県/パート・アルバイト/20代/女性)
・緊急事態宣言によりみんなが危機意識を持つようになったと思う(兵庫県/会社員/40代/女性)
・緊急事態宣言はコロナに対する認識、脅威を大きく高めた効果は大きいと感じます(東京都/自営業/60代/男性)
良くなかったと思うもの
・マスクを配るのではなく、その分各家庭に支給するお金を増やすべき(埼玉県/学生/10代/女性)
・マスクよりも大事なことがたくさんあるからそれを早くするべきだと思う(福岡県/パート・アルバイト/20代/女性)
・法律の問題でうまく進めなかったと思うが緊急事態宣言まで時間がかかりすぎた(滋賀県/会社員/40代/男性)
・最初に打ち出された現金30万円の支給では貰える世帯と貰えない格差が生じると思う(東京都/会社員/60代/男性)
上記のような回答が寄せられました。
「各種イベントの自粛、延期の推奨」や「緊急事態宣言」といった、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるための対応は事態の深刻さを理解させるために有効だったと言えるでしょう。
一方で、マスクの配布や各家庭への給付といった、新型コロナウイルスで起きた影響への対応はそれだけでは不安を拭い去れず、疑問が残る対応だったことが判明しました。
しかし、「事業者や収入が減った世帯へ現金による保証・給付」に関しては、当初、対象世帯を限定した1世帯30万円の給付に代わり、対象を全国民に拡大し1人10万円を給付する方針に変更すると発表されています。
新型コロナウイルスの状況に応じて、国や地方自治体の対応は随時変更されていることが分かります。
次に、休校や在宅勤務などの対応で登校や出社の制限がかかっているのか、子どものいる家族世帯と単身世帯に分けて見ていきましょう。
調査の結果、登校や出社の制限に関して、子どものいる家族世帯の半数以上の『55.3%』が制限が掛かっていると回答し、単身世帯では『40.9%』という結果になりました。
子どものいる家族世帯では、家族への感染リスクを下げるため、在宅勤務の対象者となったのかもしれません。
しかし、子どものいる家族世帯、単身世帯のどちらとも共通して言えるのが、登校や出社の制限がかかっている割合は決して多いというわけではないようです。
緊急事態宣言後も、まだ休校や在宅勤務などの登校や出社の制限といった対応を実施していないところもあることが判明しました。
続いて、学校や仕事が終わった後に、寄り道せずに帰っているのか、それぞれ見ていきたいと思います。
<図3>調査の結果、子どものいる家族世帯では『87.3%』が寄り道せずに帰っていると回答し、単身世帯では『76.6%』という結果になりました。
どちらの世帯でも寄り道せずに帰っていることが判明しましたが、それぞれの世帯で10ポイント以上の差が出る結果となっています。
差が出た理由として、子どもや家族を感染のリスクから遠ざけるために、不要な寄り道をせずに帰っていることが考えられます。
新型コロナウイルスの対応の基本は、手洗い・うがい、せきエチケット、人混みを避けることです。
一人ひとりの「かからない」「うつさない」行動が感染を抑えるためには非常に重要です。
そこで、各年代別で「かからない」「うつさない」の意識に関して調査したところ、年代別で意識に差があることが分かりました。
<図4>40代〜60代の7割以上が、「かからない」「うつさない」のどちらも意識しているのに対し、10代〜30代では6割台と開きがありました。
新型コロナウイルスは、高齢者や基礎疾患があると重症化しやすいことが、ニュース番組やニュースサイトで報道されています。そのような背景から、40代〜60代は特に「どちらも意識している」のかもしれません。
一方で、10代〜30代の方は、まずは「かからない」を意識した新型コロナウイルスへの対応をしていることが考えられます。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、政府の対策本部では、不要不急の外出自粛を呼びかけています。
そこで、各年代別で不要不急の外出の意識に関して調査したところ、年代別である差が見られました。
「完全に外出自粛をしている」と回答した方は、10代が最も多い結果となりました。
その理由として、全国の学校で一斉休校が起こったことと商業施設の一時休業により、自宅待機を余儀なくされていることが考えられます。そのため、完全に外出自粛をしている方が多いのではないでしょうか。
また、20代以降の方が「できる限りの外出自粛をしている」に回答が集まった理由としては、生活に必要なモノを購入するためにやむを得ず外出していることが考えられます。不要ではない、必要な外出をしているようです。
全年代の結果からも分かるように、不要不急の外出を控える意識は高いことが伺えます。
国や地方自治体は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための対策を取っています。
しかし、その対策のなかには、必要でありながらも、国民との意識に乖離の出てしまった対応も少なからずあることが分かります。
これまで直面したことのない状況下にあり、国や自治体の対応に疑問を持ってしまうのも無理はないのかもしれません。
しかし、国や地方自治体の支援や対策を待つだけではなく、新型コロナウイルスの終息のためには、私たち一人ひとりが、「かからない」「うつさない」といった意識を強く持ち、行動していくことも必要ではないでしょうか。
不要不急の外出自粛、密閉空間・密集場所・密接会話といった"3つの密”を避けることなど、ご自身の命を守るための行動を心がけていきましょう。
国や地方自治体の対策と一人ひとりの対策によって、新型コロナウイルスがいつ終息するのか決まるのかもしれません。
ゼネラルリサーチでは、今後も引き続き調査を継続してまいります。
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